
ITパスポートとは?
ITパスポートとは、IPA(情報処理推進機構)という独立行政法人が運営しているIT関係の資格になります。
テスト方式としては、CBT(Computer Based Testing)というパソコンを用いた方式を用いています。
日本全国のテストセンターで受験することが出来ます。
日程に関しても、年に〇回という決まりは特になく、どこかしらの会場でほぼ毎日試験を実施している試験になります。
試験範囲としては、以下の3分野です。
〇ストラテジ系
〇マネジメント系
〇テクノロジ系
各分野の詳細は以下の通りになります。
ストラテジ系(経営全般)
ストラテジ系は、企業経営に関連した知識が問われます。
経営戦略・システム戦略・マーケティングに関する問題が多く出されます。
著作権や個人情報保護などの法務に関する出題も多いので、法務関連用語は重点的に覚えるようにしましょう。
ストラテジ系は35問ほど出題されます。
マネジメント系(IT管理)
マネジメント系は、システム開発・プロジェクト管理・サービス管理に関する問題が多く出されます。
システム開発の方式や、プロジェクト管理・システム監査の流れをおさえておきましょう。
マネジメント系は20問ほど出題されます。
テクノロジ系(IT技術)
テクノロジ系は、ITの基礎となる二進法などの数学的基礎理論・PCの仕組み・アルゴリズム等に関する問題が出題されます。
データベース・ネットワーク・セキュリティなどの知識が問われます。
テクノロジ系は45問ほど出題されます。
ITパスポートの難易度
ITパスポートの難易度は、情報技術者試験の試験区分の中で一番下に位置づけられており、初心者の方におすすめの資格であると言われています。
以下の表に記載されている通り、合格率は50%前後となっています。
年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
2011 | 15,470 | 6,289 | 40.7 |
2012 | 62,848 | 25,796 | 41.0 |
2013 | 67,326 | 32,064 | 47.6 |
2014 | 71,464 | 34,215 | 47.9 |
2015 | 73,185 | 34,696 | 47.4 |
2016 | 77,765 | 37,570 | 48.3 |
2017 | 84,235 | 42,432 | 50.4 |
2018 | 95,187 | 49,221 | 51.7 |
2019 | 103,812 | 56,323 | 54.3 |
2020 | 131,788 | 77,512 | 58.8 |
2021年12月時点
参考:情報処理技術者試験統計資料|独立行政法人情報処理推進機構
(https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/pdf/statistics/202110_ip_toukei.pdf)
初心者向けの資格といえど、受験者の半分くらいの方は不合格となっているため、書籍を購入したりUdemyで問題集を購入してしっかりと勉強してから受験しましょう。
また、合格点としては600/1000点になります。
さらに、各分野において、3割以上取得している必要があります。
そのため、山を張って勉強するのではなく、全ての分野を満遍なく勉強しましょう。

取得するのに必要な時間
ITパスポートに合格するための勉強時間は一般的に180時間と言われています。
これは、1日に2時間ずつ勉強を行ったとして、3カ月ほどかかる想定になります。
さらに、IT関係の仕事をしている方や情報系の学校に通っている学生の方はさらに勉強時間が短くなるでしょう。
取得するメリット・デメリット
メリット
ITパスポートを取得するメリットの1つ目としてIT関係の基本的な知識が身に付くという点です。
IT業界以外の方でもパソコンに触れる機会があるというのは珍しくありません。
そういった場面においてITパスポートを取得する際の知識が役立つ場面があるでしょう。
また、IT業界以外の転職において、パソコン操作が出来る等のアピールをすることも出来るでしょう。
デメリット
ITパスポートのデメリットとしては、試験の難易度が低いため、IT業界での転職においてあまり役立たないという点です。
資格を用いて転職を行いたい場合は、基本情報技術者試験等のさらに難易度の高い資格をい取得していきましょう。